今回は島根県松江市にある中華料理店「鴻福園」にいってきました。色々な特色を持つ中華料理の中でも、辛くてスパイシーな味わいが人気の四川料理を中心としたお店。麻婆豆腐や焼き餃子・水餃子に、事前予約で火鍋も頂けます。
今まで本格的な四川料理が食べたくなったら出雲市駅前の「鍋や中じい」まで出張する必要が有りましたが、松江にもこんなに本格的な四川料理店があったのかと、すっかり気に入ってしまいました。
ちなみに、島根には「鴻福園」という名前のお店が2つあります。もう一つは雲南市にある台湾料理で、私はそっちは行ったことがないですが、今回ご紹介するのは松江駅近くの四川料理店「鴻福園」ですので、一応間違えないように書いておきますね。
場所は松江の繁華街「伊勢宮」の奥。
鴻福園は松江駅から徒歩10分くらい、居酒屋が立ち並ぶ伊勢宮の中程で脇道に入ります。
この通りはキャバクラやスナックが立ち並ぶ通りで、道の両脇は時間帯によっては客引きの姿が見えます。 ただ強引な客引きは無いですので臆せず入っていきます。
脇道を突き当りまで進むと、いかにも怪しい「伊勢宮 新天地」と書かれた看板が嫌でも目に入ってきます。今回めざす「鴻福園(ホンフエン)」は、この新天地の中にあるのです。
入り口の看板にラム肉の炒めものの表示が
どういう仕掛けなのかわかりませんが、新天地の入り口に置いてある鴻福園の看板は怪しげに光ってました。
しかしよくよく読んでみると「ラム肉料理」の表示が。これは食べねばなるまいと心に誓って、新天地のさらなる奥へすすみます。
電飾で目立ちまくりの店舗入口
入り口も電飾と中華料理店らしい赤い装飾でちょっと怖気づきましたが、ささっと入店。
すると入って目の前のカウンターに小学生ぐらいの女の子がちょこんと座っており、彼女が奥に向かって中国語らしき言葉で何か伝えると、すぐに店員さんが出てきてくれました。
詳しくは聞いてませんが、おそらく中国人家族で経営しているお店なのでしょう、となると味への期待はいやがおうにも高まります。かつて中国人家族で経営してるお店に入って美味しくなかったことはありませんからね。
中は町の中華料理店らしい落ち着いて過ごせる雰囲気
店内にはカウンターと、奥に個室が幾つかあるようです。2人で来店の場合はカウンターのようですね。
高級中華というよりは町の中華料理店という雰囲気で、カウンターでも落ち着いて食べられるのが嬉しいです。雰囲気は町中華でも、味の方はこの後ご紹介しますが、高級中華料理店にも引けをとらない本格的な美味しさでした!
熱々の煮えたぎった麻婆豆腐が最高に旨い!
麻婆豆腐は普通と辛口の2種類
こちらのお店には2種類の麻婆豆腐があります。ひとつ写真左の「麻婆豆腐」で、もう一つ写真右の「激辛」の名を冠した「自家製豆板醤(トウバンジャン)添え麻婆豆腐」も。
今回、2回の訪問でそれぞれ食べてみましたのでレポートします。
まずは普通の麻婆豆腐です
さて、注文を終えて先に持ってきていただいたビールを煽りながら待っていると、奥の厨房でジュワー!っと火を使う音とカッカッカッ! と鍋で中国鍋を叩く音が。程なくして写真の麻婆豆腐がグツグツと沸騰した状態で出てきました。
いやー、これ本当に美味しかった。肉の旨味、醤の旨み、豆腐の甘味、山椒のアクセントが絶妙に効いてて、えも言われぬ旨さでした!
激辛ではないのですが全く辛くないわけではなく、ピリッと適度に効く辛さですね。これは多分日本人に合わせて調節してくれてるのかな?
後日、激辛麻婆豆腐に挑戦しました!
後日、ふたたび鴻福園に行って激辛の方の麻婆豆腐に挑戦しました。
怖かったので注文する前にお店の人に「めちゃくちゃ辛いですか?」と聞いたら「そんな事ないですよ」とおっしゃるので意を決して注文。
運ばれてきた麻婆豆腐は上の写真の通りで、真っ赤な見た目にグツグツ煮えたぎっていて期待に胸が高鳴ります。
辛さの方は、確かに辛いのですが「痛い」という程ではなく、むしろ心地よい辛さで大変美味しく、唐辛子の辛さとスパイスの香りに夢中になって汗を垂らしながらビールで流し込みました!
辛くない麻婆豆腐の方も美味しいですが、特別に辛いのが苦手でなければ、こちらの激辛麻婆豆腐も合わせておすすめします!
常連さんにも人気の肉汁溢れる餃子
外はカリっとしてもっちり。中はジューシーな焼き餃子
聞いた話では焼き餃子は本場中国ではあまり食べられないそうですが、こちらのお店では美味しい焼き餃子が頂けます。
人の噂で、この店の餃子が旨いとは聞いていましたが、たしかに溢れる肉汁の旨みと、皮の旨さも感じ取れる一品でした。肉汁の多さは、台湾で食べた小籠包を思い出すほどで、ビールを飲みながら食べているとあっという間になくなってしまいました。
四川名物「紅油水餃子」はスパイシーな小籠包みたい
しかし、焼き餃子以上に私を夢中にさせたのがこちら、「四川名物 紅油水餃子」です。
さきほどの焼き餃子を「小籠包を思い出す」と書きましたが、こちらの紅油水餃子はもう、スパイシーで濃厚な小籠包かのよう。一口で頬張ると肉汁が溢れ、紅油・ゴマ・肉・皮・薬味が一体となって口の中で大騒ぎ! 最高のひと品でした。
ラムの旨みと肉汁がたっぷり詰まったラム・パクチー水餃子
最後にご紹介するのは、メニュー表にはない「ラム・パクチー水餃子」です。
カウンターの横にテイクアウトメニューとして書いてあったので、店頭でも食べられますか?と聞いたらOKとのこと。早速注文しました。
見た目は何の変哲も無い水餃子って感じですが、食べると肉汁が溢れ出します! ラム肉特有の臭みはなく、良い香りを楽しみながら頂きました。パクチーの存在感は少なめなのでパクチーが苦手な人でも多分大丈夫と思います。
また、箸で切るとせっかくのスープが流れ出てしまうので、一口で食べることをおすすめします。
痺れる旨さの「ナスの鉄板焼き」
餃子の次に頂いたのが「ナスの鉄板焼き」。油と相性のいいナスは、中の水分が飛ばない程度に丁度いい火加減で、ナスと肉の旨み、スパイスの香り、そして唐辛子の辛さが一体となって「私が求めていたのはこれだよ!」と思わず心の中で叫んでしまう旨さでした。
そして食べてる時にはあまり気づかなかったのですが、この料理を食べてから額の汗が止まらない状態に。いわゆる後から効いてくる辛さってやつですなー。
そしてナスの下には生の玉ねぎが敷いてあり、タレを吸ってこちらも美味しいです。
辛い四川風焼きそばも美味しい!
お酒を呑みながら炭水化物が食べたくなったら、四川風の辛い焼きそばもおすすめ。唐辛子が入ってて山椒もぴりりと効いた焼きそばですが、これも普通の焼きそばとはひと味ちがってて美味しかったです!
ビールがどんどん進んでしまいますし、白米にも合いそうな濃い味付けでした。
卵と豚肉とキクラゲの組み合わせが最高な「キクラゲと豚肉と卵の炒め」
この「キクラゲと豚肉と卵の炒め」も本当に美味しかったです。八宝菜のシャキシャキした歯ごたえと豚肉の濃厚な旨み、キクラゲの食感、そして卵の優しい甘さが渾然となって夢中で食べてしまいました!
最後は「ラム肉の黒胡椒炒め」で大満足!
お腹も満腹になってもう終わりにしようかと思っていましたが、表の看板に書いてあった「ラム肉の黒胡椒炒め」を思い出して追加で注文。
注文してすぐに厨房からあの「ジュワ〜!」という火が入る音が聞こえ、しばらくして料理が運ばれてきました。
ラム肉と葱、赤いピーマンにキクラゲを炒めてトロミを付けた料理で、ラム肉の臭みは全くなし。いや、ラム肉でここまで匂いがしないの初めてかも。普通は臭みはないと言っても多少はラムの匂いするじゃないですか。ほんとに全然しなくてびっくりです。
そして肉が柔らかく野菜との相性も抜群、かすかに香る程度に振られた黒胡椒が、満足しかけてた食欲を再び呼び覚ましてくれました。
日本のお酒・ビールの他に中国のお酒も
中国最古のビール「ハルビンビール」
カウンターにはお酒が沢山。日本酒や焼酎もありますが、中国のハルビンビールも。ハルビン市は中国黒竜江省にある街で、ロシアが近いこともあってロシア風の建物も多いみたいですね。ハルビンビールはそのハルビン市のビールみたいですね。
紹興酒だけでなく白酒(パイチュウ)もあるのが嬉しい
日本の中華料理店で多いのは紹興酒で、私も紹興酒は好きなのですが、以前、西安に行った時に料理の席で飲んだ白酒(パイチュウ)が忘れられませんでした。
日本ではなかなか白酒を置いてる店は少なく諦めていたのですが、なんとこちらのお店には二鍋頭ブランドの白酒がありました。
アルコール度はなんと56度。はじめて飲むわけではないのですが刺激の強さに思わず咳き込んでしまい、お店の女性が笑顔で水を持ってきてくれました。恥ずかしい(笑
しかしやはり旨いですし、なんと言っても中華料理によく合います。また中国では大事な商談の席で、この白酒が飲めないと大きな仕事は取れないと、以前中国人の知り合いが教えてくれました。
飲み過ぎは厳禁ですが興味のある方は是非チャレンジしてみてください。
最後に
今回、松江の四川料理店を探してこちらのお店に行ったのですが、味も雰囲気も最高のお店でした! 四川料理って、厨房の激しい料理の音を聴きながら頬張る料理の唐辛子の辛さ、スパイスの香り、そして肉、魚、野菜の旨さですごく元気になれる気がするんですよね。
今回おじゃました「鴻福園(ホンフエン)」さんは、そんな元気の出る四川料理を求める私にとって、まさに最高のお店でした。私自身もリピート確定ですし、皆さんにも是非おすすめしたいお店です!
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島根のホテル・旅館
以前書いた記事で島根のおしゃれなホテル、高級ホテルをご紹介しています。
島根旅行を予定しておられる方は是非一度ご覧ください。そして今回の記事で行ってみたいと思われた方は「鴻福園(ホンフエン)」に是非寄ってみてくださいね。
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