島根の冬の名物「松葉蟹(まつばがに)」を、たっぷりと、しかも安く食べられる旅館に泊まりたい!
今回は、そんな人にぴったりの宿「清嵐荘(せいらんそう)」に実際に宿泊して松葉蟹のフルコースを頂いてきました。
同じ島根の温泉旅館と比べても一人あたり1万円〜数万円安い価格で、高級な松葉蟹のフルコース、天然温泉の露天風呂、そして令和元年にリニューアルした新しく清潔なお部屋も堪能できましたのでご紹介します。
今回の料金
先に今回の宿泊料金を書いておきます。
今回は大人二人で宿泊。松葉蟹のフルコースである蟹会席と朝食、露天風呂付きで以下の金額でした。
蟹会席プラン
宿泊日数:1泊
部屋タイプ:和洋室
部屋数:1室(2名 ツイン)
夕食・朝食付き
23,650円(大人)× 2名
支払料金:47,300円(税込・サービス料込)
(入湯税大人150円)
島根の玉造温泉や鳥取の温泉旅館で松葉蟹付きの宿泊をすると、だいたい一人あたり35,000円〜50,000円で、高いところだと2人で10万超えなんてところもザラにあるので、この価格は破格と言って良いと思います。
国民宿舎 清嵐荘
今回ご紹介する清嵐荘は、島根県奥出雲町にある国民宿舎「清嵐荘」です。
国民宿舎と聞くと「安いっぽい」「とりあえず宿泊できるだけで何もない」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし今回実際に行ってみて、そのような安っぽさは微塵も感じませんでした。上に建物の写真を乗せていますが、ちょっとした高級旅館すら感じさせる新しくて重厚感のある建物が迎えてくれます。
国民宿舎はなぜ安い?
国民宿舎とは、「国民の健全なレクリエーションと健康の増進を図ること」を目的として、自治体もしくは国立公園協会が運営している施設です。
国民の健康のために運営されている施設であり、通常のホテルや旅館と異なり利益を追求していないため、その分リーズナブルに宿泊や食事を楽しめる点が特徴で、今回まさに松葉蟹と温泉、宿泊を格安に楽しめた理由でもあります。
チェックインを済ませたらお部屋へ
受付でチェックインを済ませたら、まずへお部屋へ。
上の写真はロビーの様子を2階から映したものと、お部屋のある廊下の様子を映したものです。
建物はもちろん、置いてある椅子やテーブル、そして床や壁にも、効果的に木材を使ったり絨毯が敷いてあり清潔感・高級感ともに十分です。
お部屋は広い和洋室がおすすめ
今回、お部屋は「和洋室」を予約。
和洋室は、ひとつのお部屋で和室、洋室の両方があり敷地面積が広い点が気に入りました。
なお、他に「和室」「洋室」があります。和室・洋室はお部屋にお風呂がありますが和洋室にはありません。
お部屋でお風呂に入りたい方には不便ですが、私は大浴場の温泉に入るつもりで来たので、どっちにしてもお部屋のお風呂は使わないわけで、だったら部屋が広いほうが良いなと思って和洋室を選択しました。
天然温泉の露天風呂へ
かに料理は19時からお願いしてましたが、まだ少し時間があったので先に温泉へ。
この清嵐荘のあるエリアは「湯村温泉」と言われ、1300年前から伝わる薬湯で、古くは出雲の国風土記に「漆仁の湯」として紹介されているそうです。
温泉のお湯は透明で、神経痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復、疲労回復、健康増進など、多くの薬効があると説明されており(ホームページ)、実際、お湯はとても柔らかく、施設も清潔だったため気持ちよく入浴することができました。
内湯と露天風呂がありますが、特に露天風呂が素晴らしかったですね。
最高に美味しい蟹のフルコースでお腹いっぱいに
それでは早速、本命の蟹会席の内容をご覧ください。どれも本当に美味しかったし、お腹いっぱいになりました。
写真をご覧頂けば一目瞭然ですが、本当にたくさんの蟹、蟹、蟹でした。
どれもこれも美味しかったですが、個人的にはカニ味噌の美味しさが堪らなかったです。
カニ味噌って小さな蟹だとちょっとしか取れないですが、ここの蟹はカニ味噌もたっぷり。スプーンですくって夢中で食べてしまいました。
もちろん、蟹の足の身や蟹寿司、蟹鍋、蟹の蓮饅頭、蟹の天麩羅、蟹雑炊など、いずれも蟹の旨みが濃厚に感じられて最高に美味しかったです。
さらに奥出雲和牛のステーキに天麩羅、そしてこの後ご紹介する朝食までついた宿泊込の金額で一人あたり¥23,650って、料金がバグってませんかね。めちゃくちゃコスパ良いです!
ビールを飲む人は飲み放題がおすすめ
お酒のメニューも色々ありますが、ビールを飲むなら1,000円弱の飲み放題がおすすめです。
こちら1000円弱払えばビールサーバーから何杯でもジョッキに注いで飲むことができます。
私は4杯飲んだので、仮に普通は一杯600円として考えても2,400円かかるところを1,000円弱に抑えることができました。
ビールの飲み放題は店員の方から特に案内は無いですので思わず普通にビールを注文しそうになりますが、もしビールを飲む場合はメニュー表か店員さんに確認して飲み放題を注文されることをおすすめします。
朝食は地元の食材で
朝食は8時から頂きました。朝食のメインは地元の玉子を使ったたまごかけごはん。
このたまごかけごはんの特徴の一つが、これまた地元のお醤油屋さんが販売する、たまごかけごはん専用醤油の「おたまはん」です。
たまごかけごはんに丁度よい塩加減の専用醤油は関東風・関西風の2つがありますので、お好きな方を選んで食べてみてください。
煮物や焼き魚も優しい味付けで大変美味しくいただきました。
静かな山の景色を眺めながらまったりとコーヒーを
朝食を食べ終えたら、コーヒーはお部屋に持って帰ってゆっくりと頂きました。
昨日の到着時には暗くて気づきませんでしたが、清嵐荘のまわりはとても静かな山の中で、近くに川も流れているとても落ち着く環境でした。
この日は雨が降ったこともあって、山肌から湯気のように蒸気が立ち上っており、幻想的な空間を演出してくれていました。
注意点
行くには車が必須
最後に注意点を書いておきます。
といっても特に大きな注意点もないのですが、強いて言えば清嵐荘の近くには駅がないため、車で行くことが前提になる点です。
もし県外から飛行機でいらっしゃった場合、レンタカーを借りるのであれば問題ないですが、そうでなければタクシーかバスを使うことになります。
なお、駐車場は無料で70台分ありますので、車であれば何も心配することはないでしょう。
蟹の季節は11月上旬から3月
もうひとつ、蟹会席のプランは常に予約できるわけではありません。
まず松葉蟹の漁は11月上旬から翌年3月までとなっていますので、必然的にその季節に限られます。
また、この季節であっても仕入れなどの関係で常に予約できるとは限らず、基本は楽天トラベルなどでプランを確認して、蟹プランがあったら予約できるって感じです。
もし蟹プランがあったらラッキーですので、ぜひ予約をおすすめします。
なお、楽天トラベルに蟹づくしプランが無い場合も、冬季であれば公式サイトもしくは電話予約で可能な場合がありますので、そちらからもご確認ください。
蟹以外にも美味しい料理が1万円台から
残念ながら蟹プランがなかった場合でも、奥出雲和牛のコース料理や、季節の素材を使った料理など、魅力的な料理が味わえるコースが1万円台からありますので、是非検討してみてはいかがでしょう。
最後に
今回は、私が年末に宿泊した国民宿舎「清嵐荘」を宿泊ブログとしてご紹介しました。
この宿への宿泊を決めるに当たって、島根とその周辺の宿を徹底的に調べましたが、蟹のフルコースをこの料金で提供している宿は、この時は他に見当たりませんでした。
松葉蟹単体の価格は、等級にもよりますが一匹がだいたい1万5千円から2万円くらいと言われていますので、今回の宿泊料金はほぼ蟹の原価と同じ料金といっても良い金額です。
しかも今回は宿泊なので、ツインの広い部屋と天然温泉の露天風呂、そして食事には蟹以外にも奥出雲和牛のステーキまでついて蟹一匹分の料金って凄いですね。
施設も新しくて綺麗ですので、家族連れはもちろんカップルにもオススメできる宿です。
今回の宿泊記が皆さんの参考になれば幸いです。